妊娠期から産後までの感情の変化
感情の変化

お腹の中に赤ちゃんがいる間、「嬉しい」「幸せ」というポジティブな感情を抱くだけではなく、例えば、「恐怖」「不安」「悲しみ」といったネガティブな感情も経験することもあります。

産後には、生活やあなたの体がさらに変化して、今とはまた違う感情が出てきたり、ネガティブな感情をより強く感じるかもしれません。

こういった複雑な感情を抱くことはごく普通で、むしろ変化と新しい命の訪れに対する準備として必要なことです。
ホルモン変化と感情

赤ちゃんを産むために、妊娠初期から産後まで女性のホルモンは大きく変動します。

それらのホルモン変動が体の変化だけではなく、脳にも影響し、イライラ、抑うつ、不安、涙もろさなどを経験するのです。
ネガティブな感情の大切さ

「ネガティブな感情は、あまり抱えたくない!」と思う人も多いと思います。しかし、感情はとっても大切な役割を果たしています。

感情とは「心のアラーム」で、あなたに何かを伝えてくれるのです。
もし感情がなくなったら、私たちは生きていくことはできないのです!
何か大切なもの、人を失えば、「悲しく」なります。悲しくなることで、どれだけ大切だったかを知ることができます。
経験したことのないものを目の前にすると、「不安」になります。不安になることで目の前にある危険を避けることができます。
誰かに嫌なことをされれば、「怒り」を感じます。感じた怒りを表すことで、自分の身を守ることができます。
これは人として、自然な反応です。同時にとっても大切な反応です。

感情に振り回される
私たちはネガティブな感情を経験したとき、その感情に突き動かされるように行動し、余計にネガティブな感情を強めてしまうことがあります。

感情に振り回されて、身動きが取れない状態になってしまうと、さまざまな問題が起きてきます。

何が起きてる?(悲しみ編)

何が起きてる?(不安編)

何が起きてる?(怒り編)

悪循環を理解する

人は勝手に感情を経験することはありません。何か「きっかけ」があります。「きっかけ」に対して「考え」、「感情」を経験します。


感情に突き動かされて「行動」することで、短期的には辛い感情がから逃れられた気になることもありますが、長期的に見ると、あなたにとって良い結果は待っていません。

つまり、悪循環に陥ってしまい、辛い感情はどんどん膨らむばかりです。
悪循環を理解する
感情を表しているさまざまな行動と考えが、あなたを余計に苦しめているとすれば、「対処」する必要があります。

あなたが強い感情を経験した時、何がきっかけでしたか?

どのような考えが浮かんできて、どのような行動をとっていましたか?

その行動の結果はどのようなものでしたか?短期的には?長期的には?
冊子へ